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セラミックは天然歯に近い透明感と美しさを持ち、多くの方に選ばれている歯科治療材料です。その最大の魅力は、美しい白さと自然な見た目にあります。しかし、「セラミックは変色しないのでは?」と思われている方も多いでしょう。
結論から言うと、セラミック自体は基本的に変色しにくい素材です。しかし、時間の経過とともに「変色したように見える」ことがあります。これは実際のセラミックが変色したわけではなく、様々な要因が複合的に影響しているのです。
セラミックが変色したように見える主な原因は以下の3つです。まず、接着剤(セメント)の劣化による変色。次に、セラミックの表面に付着した汚れ。そして、周囲の天然歯との色の違いが目立つようになることです。
特に接着剤の劣化は見落としがちな原因です。セラミックを歯に接着するセメントが時間とともに劣化し、変色することで、セラミック全体が変色したように見えることがあります。
セラミックには様々な種類があり、素材によって変色のリスクが異なります。変色しにくさで選ぶなら、ジルコニアやe.max(イーマックス)などの高品質なオールセラミックがおすすめです。
ジルコニアセラミックは「人工ダイヤモンド」とも呼ばれる非常に硬く耐久性の高い素材です。変色リスクは極めて低く、長期間美しい白さを保つことができます。金属と同程度の強度を持ちながら、セラミックの生体親和性や二次虫歯になりにくいという特徴も兼ね備えています。
e.maxセラミック(プレスセラミック)はニケイ酸リチウムガラスを主成分とする素材で、セラミックの中で最も天然歯に近い色調と透明感を持っています。ジルコニアほどではありませんが、従来のセラミックより強度が高く、変色リスクも低いです。
一方、ハイブリッドセラミックはセラミックと樹脂(レジン)を混合した素材です。レジン成分を含むため、時間の経過とともに黄ばみが出ることがあります。レジンは水分や色素を吸収しやすい性質があるため、コーヒーや紅茶などの着色しやすい飲食物の影響を受けやすいのです。
「見た目の白さを長く保ちたい」という方は、変色リスクの低いジルコニアやe.maxなどの高品質なオールセラミックを選ぶことをおすすめします。
せっかく美しいセラミックを入れたなら、その白さをできるだけ長く保ちたいものです。ここでは、セラミックの変色を予防するための7つの方法をご紹介します。
セラミックの美しさを長持ちさせるためには、定期的な歯科医院でのクリーニングが欠かせません。プロフェッショナルなクリーニングは、自宅でのケアでは落としきれない汚れや着色を除去してくれます。
特に歯と歯茎の境目や、セラミックと天然歯の接合部分は汚れが溜まりやすく、自分では気づきにくい場所です。半年に一度のペースで定期検診とクリーニングを受けることで、セラミックの美しさを長く保つことができます。
セラミックの表面は非常に滑らかですが、不適切な歯磨き方法によって微細な傷がつき、そこに汚れが溜まることがあります。特に研磨剤入りの歯磨き粉は、セラミックの表面を傷つける可能性があるため避けるべきです。
柔らかめの歯ブラシを使い、優しく丁寧に磨くことが大切です。セラミックと歯茎の境目は特に注意して磨きましょう。この部分に汚れが溜まると、セラミック全体が変色したように見えることがあります。
歯ブラシだけでは届かない歯と歯の間の汚れを除去するために、歯間ブラシやデンタルフロスの使用が効果的です。特にセラミックと隣接する歯の間は汚れが溜まりやすく、放置すると見た目に影響します。
毎日の歯磨きに加えて、就寝前に歯間ブラシやフロスを使用する習慣をつけましょう。これにより、セラミックの周囲に汚れが蓄積するのを防ぎ、美しい状態を維持できます。
セラミック自体は着色しにくいですが、周囲の天然歯が着色すると、相対的にセラミックが浮いて見えることがあります。コーヒー、紅茶、赤ワイン、カレー、トマトソースなどの着色しやすい食品や飲料の摂取後は、できるだけ早く口をすすぐか歯を磨くことをおすすめします。
また、これらの飲食物を摂取した直後に冷たい飲み物を飲むと、エナメル質の微細な隙間が開き、色素が入り込みやすくなります。着色しやすい飲食物の後は、すぐに冷たいものを摂取しないよう気をつけましょう。
タバコに含まれるニコチンやタールは、セラミックの表面に黄ばみや茶色い着色の原因となります。また、喫煙は口腔内の環境を悪化させ、歯茎の健康にも悪影響を及ぼします。
セラミックの美しさを長持ちさせるためには、禁煙が最も効果的です。どうしても禁煙が難しい場合は、喫煙後すぐに口をすすぐか歯を磨くことで、着色のリスクを軽減できます。
セラミック治療を検討している段階であれば、変色リスクの低い高品質な素材を選ぶことが重要です。前述のように、ジルコニアやe.maxなどのオールセラミックは変色しにくく、長期間美しさを保つことができます。
また、セラミックの内部に金属を使用しないタイプを選ぶことで、金属が酸化して歯茎が黒ずむリスクを避けることができます。治療前のカウンセリングで、歯科医師と相談しながら自分に合った素材を選びましょう。
セラミックを歯に接着するセメントが劣化すると、そこから変色が始まることがあります。特に接着部分の境目は注意が必要です。定期検診の際に、接着部分に問題がないか歯科医師にチェックしてもらいましょう。
接着剤の劣化が見られる場合は、早めに対処することで、セラミック全体の見た目に影響が出るのを防ぐことができます。
すでにセラミックが変色したように見える場合、どのような対処法があるのでしょうか。変色の原因によって、適切な対処法が異なります。
まずは歯科医院での専門的なクリーニングを受けることをおすすめします。表面に付着した汚れが原因であれば、プロフェッショナルクリーニングで改善することが多いです。
クリーニングで改善しない場合は、セラミックの表面を研磨することで、光沢を取り戻せることもあります。セラミックの表面に微細な傷がついている場合、専用の研磨材で表面を磨き上げることで、新品同様の輝きを取り戻すことができます。
接着剤の劣化が原因の場合は、接着剤の除去と再接着が必要になることもあります。また、セラミック自体に問題がある場合や、長期間使用して劣化が進んでいる場合は、セラミックの交換を検討する必要があるでしょう。
変色の度合いや原因によって最適な対処法が異なるため、まずは歯科医師に相談することをおすすめします。
セラミックは適切なケアを行えば、10年以上使用できる耐久性の高い素材です。特に高品質なジルコニアセラミックは、研究によると9割が30年の耐久性があるとされています。
一方、保険治療での虫歯治療のサイクルは約5年と言われています。レジン(樹脂)の詰め物は平均使用年数が5.2年、銀歯は5.4年、神経を抜いた後の被せ物でも7.1年程度と言われています。
セラミックの交換が必要になる主な理由は、セラミック自体の劣化よりも、下の歯に新たな虫歯ができたり、接着部分に問題が生じたりすることが多いです。
セラミックの交換時期の目安としては、以下のような症状が現れた場合が考えられます。
これらの症状がなくても、10年以上経過している場合は、予防的な観点から歯科医師に相談することをおすすめします。
セラミック治療の成功と長期的な美しさの維持には、歯科医院選びも重要な要素です。セラミック治療を検討する際は、以下のポイントを参考に歯科医院を選ぶことをおすすめします。
まず、セラミック治療の実績や症例が豊富な歯科医院を選びましょう。経験豊富な歯科医師は、患者さんの口腔内の状態や希望に合わせて、最適なセラミックの種類や色調を提案してくれます。
また、治療前のカウンセリングが丁寧な歯科医院を選ぶことも大切です。セラミックの種類や特徴、メリット・デメリット、費用、メンテナンス方法などについて詳しく説明してくれる歯科医院であれば、納得して治療を受けることができます。
さらに、治療後のアフターケアが充実している歯科医院を選ぶことも重要です。定期的なメンテナンスやクリーニングを提供してくれる歯科医院であれば、セラミックの美しさを長く保つことができます。
信頼できる歯科医院で適切な治療を受け、その後も定期的なメンテナンスを続けることで、セラミックの美しさと機能性を長く維持することができるでしょう。
セラミックは基本的に変色しにくい素材ですが、接着剤の劣化や表面の汚れ、周囲の天然歯との色の違いなどにより、時間の経過とともに「変色したように見える」ことがあります。
セラミックの美しさを長持ちさせるためには、定期的な歯科医院でのクリーニング、適切な歯磨き方法の実践、歯間ブラシやフロスの活用、着色しやすい食品や飲料への注意、喫煙の回避、高品質なセラミック素材の選択、接着剤の劣化への注意といった7つの方法が効果的です。
すでに変色が気になる場合は、まず歯科医院での専門的なクリーニングを受けることをおすすめします。クリーニングで改善しない場合は、表面の研磨や再接着、場合によってはセラミックの交換を検討する必要があるでしょう。
セラミックは適切なケアを行えば10年以上使用できる耐久性の高い素材です。特に高品質なジルコニアセラミックは、30年の耐久性があるとされています。セラミック治療の成功と長期的な美しさの維持には、信頼できる歯科医院選びも重要です。
美しい笑顔は人生の大きな財産です。セラミックの特性を理解し、適切なケアを続けることで、長期間にわたって自信を持って笑える美しい歯を維持しましょう。
より詳しい情報や、セラミック治療についてのご相談は、横浜みなとみらいにある「シャングリラデンタル横浜歯科矯正歯科」にお気軽にお問い合わせください。患者様一人ひとりに合わせたオーダーメイドの治療と、長期的なサポートを提供しています。
シャングリラデンタル横浜歯科矯正歯科では、最新のセラミック治療技術と、理事長自らが全ての治療を担当する責任ある診療体制で、患者様の理想の笑顔をサポートいたします。
Two-dimensional real-time blood flow and temperature of soft tissue around maxillary anterior implants. Nakamoto T, Kanao M, Kondo Y, Kajiwara N, Masaki C, Takahashi T, Hosokawa R.Implant Dent. 2012 Dec;21(6):522-7.