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セラミック治療は、虫歯で削った歯の部分を補うために行われる歯科治療の一つです。一般的に陶器と呼ばれるセラミック素材を使用して、詰め物や被せ物を作製します。
保険診療で使用される銀歯と比較すると、セラミックは天然歯に近い白さと透明感を再現できることが最大の特徴です。見た目の美しさを重視する方に選ばれることが多い治療法といえるでしょう。
セラミック治療は自由診療となるため、健康保険が適用されません。そのため、保険診療の銀歯と比べると費用負担は大きくなります。しかし、審美性だけでなく、耐久性や生体親和性など様々な面でメリットがあるのも事実です。
セラミック治療は、患者さんの歯の状態や希望に合わせて様々な種類から選択することができます。オールセラミック、ジルコニア、メタルボンド、e-max(イーマックス)など、それぞれ特徴が異なる材料があります。
どのような治療法を選択するかは、患者さん自身の価値観や優先順位によって変わってきます。見た目を重視するのか、耐久性を重視するのか、あるいは費用面を重視するのかによって、最適な選択肢は異なります。
セラミック治療を検討される際は、事前に歯科医師とのカウンセリングを通じて、それぞれの治療法のメリットとデメリットをしっかりと理解した上で、納得のいく選択をすることが大切です。
セラミック治療には様々なメリットがあります。保険診療の銀歯と比較して、審美性や機能性において優れた点が多いのが特徴です。ここでは、セラミック治療の主な4つのメリットについて詳しく解説します。
セラミック治療の最大のメリットは、何といっても見た目の美しさです。セラミックは天然歯に近い白さと透明感を持っているため、治療後も自然な印象を与えることができます。
特にオールセラミックは内側も外側もすべてセラミックで作られているため、光の透過性に優れ、天然歯のような自然な輝きを再現できます。神経を除去して変色してしまった歯や、ホワイトニングで思ったような白さが得られなかった場合でも、セラミックなら理想的な白さを取り戻すことが可能です。
人前で笑う時や話す時に銀歯が見えることに抵抗がある方にとって、セラミック治療は大きな解決策となります。特に前歯など目立つ部分の治療では、その効果を実感しやすいでしょう。
セラミックは口腔内の過酷な環境下でも変形しにくい特性を持っています。金属の詰め物や被せ物は、長期間使用していると少しずつ変形することがありますが、セラミックはその心配がありません。
また、表面がつるつるしているため、タバコのヤニやコーヒー、紅茶による着色もしにくいという特徴があります。適切なメンテナンスを行えば、セラミックは10年以上使用することも可能です。
見た目の良さや機能性、耐久性を総合的に考えると、初期費用は高くても長期的にはセラミック治療の方が経済的な場合もあるのです。
一度虫歯になった歯は、再び虫歯になりやすい傾向があります。特に詰め物や被せ物と歯の間に隙間ができると、そこから細菌が侵入して二次虫歯を引き起こす可能性があります。
セラミックは変形しにくいため、歯との接合部分に隙間や段差ができにくく、二次虫歯のリスクを低減できます。また、セラミックは歯と接着剤で「接着」できるので、外れるリスクや虫歯になるリスクを著しく減らすことができるのです。
何度も治療を繰り返すことは歯の寿命を縮めることにつながります。削った歯を長く保つという観点からも、セラミック治療は有効な選択肢といえるでしょう。
金属を使用した詰め物や被せ物は、口腔内で少しずつ金属イオンが溶け出し、金属アレルギーを引き起こすことがあります。また、金属イオンが歯肉に沈着すると、歯茎が黒ずんでしまうこともあります。
オールセラミックやジルコニアなどの金属を使用しないセラミック治療であれば、金属アレルギーの心配はありません。特に金属アレルギーをお持ちの方や、将来的な金属アレルギー発症を心配される方にとって、セラミック治療は安心して選択できる治療法です。
ただし、メタルボンドは外側がセラミックですが内側が金属であるため、金属アレルギーを起こす可能性があります。セラミック治療を検討する際は、使用する材料についても歯科医師に確認することをおすすめします。
セラミック治療には多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。治療を検討する際は、これらのデメリットについても理解しておくことが大切です。
セラミック治療を検討する際に最も大きなハードルとなるのが費用です。セラミック治療は自由診療となるため、健康保険が適用されません。
保険診療の銀歯の費用は3,000円程度ですが、セラミック治療は詰め物でも1本4万〜8万円が相場です。被せ物になるとさらに高額になり、使用する材料や歯科医院によっても価格は変わってきます。
セラミック治療の耐久性や審美性などのメリットを考慮しても、この費用負担は決して小さくありません。治療を検討する際は、予算と相談しながら、自分にとって最適な選択をすることが大切です。
セラミックは陶器のような素材であるため、強い衝撃が加わると割れてしまうことがあります。特に奥歯など強い咬合力がかかる部位では、その可能性が高まります。
歯ぎしりや食いしばりの習慣がある方は、セラミックが割れるリスクが高くなります。このような場合は、より硬度の高いジルコニアなどの素材を選択したり、就寝時にマウスピースを装着したりするなどの対策が必要になることもあります。
セラミックの種類によって強度は異なりますので、自分の咬み合わせや生活習慣に合った素材を選ぶことが重要です。歯科医師と相談しながら、最適な選択をしましょう。
セラミック治療を行うためには、健康な歯の一部も削る必要があります。これは保険診療の銀歯でも同様ですが、一度削った歯は元には戻りません。
特に神経に近い深い虫歯の場合、セラミック治療を行う過程で神経を取る必要が生じることもあります。神経を取ると歯の寿命が短くなる可能性があるため、できるだけ神経は残したいところです。
マイクロスコープを使用した精密な虫歯治療が可能な歯科医院であれば、神経を残せる可能性が高まります。セラミック治療を検討する際は、歯科医院の設備や医師の技術力も確認することをおすすめします。
セラミックは耐久性が高いとはいえ、永久的に使用できるわけではありません。長期間使用するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
二次虫歯の予防や歯周病の管理、セラミックと歯の接合部分のチェックなど、定期的に歯科医院でのメンテナンスを受けることが重要です。また、日々の丁寧なセルフケアも欠かせません。
セラミック治療は一度で終わりではなく、その後のケアも含めて考えることが大切です。メンテナンスの重要性を理解し、長期的な視点で治療を検討しましょう。
セラミック治療には様々な種類があり、それぞれ特徴が異なります。患者さんの歯の状態や希望、予算に合わせて最適な材料を選ぶことが大切です。ここでは、主なセラミック治療の種類とその特徴について解説します。
オールセラミックは、内側も外側もすべてセラミックで作られた詰め物や被せ物です。金属を一切使用していないため、金属アレルギーの心配がなく、光の透過性に優れているのが特徴です。
天然歯のような自然な透明感と艶があり、審美性を重視する方に最適です。特に前歯など見た目が重要な部位に適しています。
ただし、奥歯など強い咬合力がかかる部位では割れるリスクがあるため、使用部位には注意が必要です。また、他のセラミック素材と比較すると、やや強度が劣る点も考慮する必要があります。
ジルコニアは「人工ダイヤモンド」とも呼ばれる非常に硬い素材です。セラミックの一種ですが、従来のセラミックよりも大幅に強度が向上しています。
奥歯など強い咬合力がかかる部位や、歯ぎしり・食いしばりの習慣がある方にも適しています。割れにくく、長期間使用できるのが最大の特徴です。
審美性もある程度確保されていますが、従来のオールセラミックと比べると透明感はやや劣ります。ただ、近年の技術向上により、審美性も大幅に改善されてきています。
メタルボンドは、内側が金属で外側がセラミックでコーティングされた被せ物です。金属の強度とセラミックの審美性を兼ね備えた素材といえます。
強度が高く割れにくいため、奥歯にも使用できます。また、オールセラミックと比べると費用が抑えられる場合が多いのもメリットです。
ただし、内側に金属を使用しているため、光の透過性がなく、やや不自然に見えることがあります。また、金属アレルギーのリスクや、長期間使用すると歯茎が黒ずむ可能性もあります。
e-maxは比較的新しいセラミック素材で、二ケイ酸リチウムという成分を主成分としています。従来のセラミックよりも強度が高く、審美性にも優れているのが特徴です。
オールセラミックの美しさと、ある程度の強度を両立させたい方に適しています。前歯から小臼歯まで幅広く使用できます。
ただし、大臼歯など非常に強い咬合力がかかる部位では、ジルコニアの方が適している場合もあります。素材の特性と使用部位のバランスを考慮して選択することが大切です。
虫歯治療で歯を削った後、その部分を補うために詰め物や被せ物を入れる必要があります。その際に選択肢となるのが、保険診療の銀歯と自由診療のセラミックです。それぞれにメリット・デメリットがありますので、比較しながら見ていきましょう。
最も分かりやすい違いは見た目です。銀歯は金銀パラジウム合金でできており、その名の通り銀色をしています。一方、セラミックは天然歯に近い白色で、透明感も再現できます。
特に笑ったときに見える部分や前歯の治療では、この見た目の違いが大きく影響します。見た目を重視する方にとっては、セラミックの方が満足度が高いでしょう。
銀歯は非常に高い強度を持っており、奥歯など強い咬合力がかかる部位でも長期間使用できます。一方、従来のセラミックは割れるリスクがありましたが、近年ではジルコニアなどの高強度セラミックも開発されています。
銀歯は長期間使用すると少しずつ変形することがありますが、セラミックは変形しにくいという特徴があります。変形すると歯との間に隙間ができ、そこから二次虫歯になるリスクが高まります。
咬み合わせの力が非常に強い方や、歯ぎしり・食いしばりの習慣がある方は、素材選びの際に耐久性を重視することをおすすめします。
銀歯は保険診療でカバーされるため、費用は3,000円程度と比較的安価です。一方、セラミックは自由診療となるため、詰め物で4万〜8万円、被せ物ではそれ以上の費用がかかります。
初期費用だけを見れば銀歯の方が経済的ですが、長期的な視点で見ると必ずしもそうとは言えません。セラミックは二次虫歯のリスクが低く、長持ちする可能性が高いため、トータルコストでは逆転する場合もあります。
費用面での判断は、短期的な負担と長期的なメリットのバランスを考慮することが大切です。
銀歯に含まれる金属は、口腔内で少しずつイオン化して溶け出すことがあります。これが金属アレルギーを引き起こしたり、歯茎を黒く変色させたりする原因となることがあります。
一方、オールセラミックやジルコニアなどの金属不使用のセラミックは、このようなリスクがありません。特に金属アレルギーの方や、将来的な金属アレルギー発症を心配される方には、セラミック治療がおすすめです。
健康面での安全性を重視する方は、金属不使用のセラミック治療を検討されるとよいでしょう。
セラミック治療は高額な投資となるため、長く美しく使い続けるためのポイントを押さえておくことが大切です。ここでは、セラミック治療を成功させるために知っておきたいポイントをご紹介します。
セラミック治療の成功は、歯科医師の技術と経験に大きく左右されます。信頼できる歯科医院を選ぶことが、治療成功の第一歩です。
セラミック治療の実績が豊富で、症例写真や患者さんの声を公開している歯科医院は信頼の目安となります。また、使用する材料や技工所についても詳しく説明してくれる歯科医院を選ぶとよいでしょう。
事前のカウンセリングで、治療計画や費用、メリット・デメリットについて丁寧に説明してくれるかどうかも重要なポイントです。質問にも誠実に答えてくれる歯科医院を選びましょう。
セラミック治療には様々な種類があり、それぞれ特徴が異なります。自分の歯の状態や生活習慣、予算に合った材料を選ぶことが大切です。
前歯など見た目が重要な部位では審美性に優れたオールセラミックやe-maxが、奥歯など強い咬合力がかかる部位では強度に優れたジルコニアが適しているなど、部位によって最適な材料は異なります。
歯ぎしりや食いしばりの習慣がある方は、強度を重視した材料選びが必要です。自分の状態に合った材料について、歯科医師としっかり相談しましょう。
セラミック治療は治療して終わりではなく、その後のメンテナンスが非常に重要です。定期的に歯科医院でのメンテナンスを受けることで、セラミックの寿命を延ばすことができます。
一般的には3〜6ヶ月に一度のペースでのメンテナンスが推奨されています。メンテナンスでは、セラミックと歯の接合部分のチェックや、歯垢・歯石の除去、歯磨き指導などが行われます。
また、日々のセルフケアも欠かせません。歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシを使用して、セラミックと歯の境目もしっかり清掃することが大切です。
セラミックの寿命を延ばすためには、生活習慣の見直しも重要です。特に歯ぎしりや食いしばりの習慣がある方は、就寝時にマウスピースを装着するなどの対策が必要です。
また、極端に硬いものを噛む習慣や、氷を噛む癖などがある場合は控えるようにしましょう。セラミックは天然歯よりも割れやすいため、こうした習慣はセラミックの寿命を縮める原因となります。
喫煙や着色しやすい飲食物(コーヒー、紅茶、赤ワインなど)の過剰摂取も、セラミックの変色の原因となることがあります。これらを控えるか、摂取後にすぐに歯を磨くなどの対策を取ることをおすすめします。
セラミック治療のメリットとデメリット、種類や特徴について詳しく見てきました。では、セラミック治療は誰にとって最適な選択なのでしょうか。
まず、見た目を重視する方にとって、セラミック治療は非常に魅力的な選択肢です。特に前歯や笑ったときに見える部分の治療では、天然歯のような美しさを再現できるセラミックが適しています。
また、金属アレルギーをお持ちの方や、将来的な金属アレルギー発症を心配される方にも、金属不使用のセラミック治療はおすすめです。オールセラミックやジルコニアなら、金属アレルギーの心配なく安心して使用できます。
二次虫歯のリスクを減らしたい方にも、セラミック治療は適しています。セラミックは変形しにくく、歯との接合部分に隙間ができにくいため、二次虫歯のリスクを低減できます。
一方で、費用面での負担が大きいことや、割れるリスクがあることなどのデメリットもあります。特に奥歯など強い咬合力がかかる部位では、素材選びに注意が必要です。
セラミック治療を検討する際は、自分の優先順位(審美性、耐久性、費用など)を明確にし、歯科医師としっかり相談した上で決断することが大切です。また、治療後のメンテナンスも含めた長期的な視点で考えることをおすすめします。
最終的には、患者さん一人ひとりの状態や希望、生活習慣、予算に合わせた最適な選択をすることが重要です。信頼できる歯科医師と十分に相談し、納得のいく治療を選びましょう。
セラミック治療に関するより詳しい情報や、実際の症例についてお知りになりたい方は、ぜひ一度専門医によるカウンセリングを受けてみることをおすすめします。シャングリラデンタル横浜歯科矯正歯科では、60分の無料カウンセリングを実施しておりますので、お気軽にご相談ください。
Two-dimensional real-time blood flow and temperature of soft tissue around maxillary anterior implants. Nakamoto T, Kanao M, Kondo Y, Kajiwara N, Masaki C, Takahashi T, Hosokawa R.Implant Dent. 2012 Dec;21(6):522-7.