歯がボロボロでも改善できる?全顎治療の考え方を解説

歯がボロボロになってしまった方へ
「歯医者が怖くて通えなかった」「仕事が忙しくて時間が取れなかった」「恥ずかしくて口を見せられない」。
このような理由で歯科医院への受診を先延ばしにし、気がつけば歯がボロボロになってしまった方は少なくありません。毎日のように、そうした患者様が当院にお越しになられています。
しかし、どれだけ悪い状態でも諦める必要はありません。私たち歯科医師は、どんな状態からでも改善を目指すことが仕事です。怒られるのではないか、笑われるのではないかという心配は無用です。むしろ「何とかしてあげたい」という思いで、患者様と向き合っています。
全顎治療(フルマウス治療)は、お口全体の健康を考慮して進めていく包括的な治療です。痛みのある部位だけでなく、根本的な原因を解消することで、再発を防ぎ、長期的な健康を実現します。
歯がボロボロでお悩みの方へ
- 全顎治療が自分に合うか知りたい
- 治療の流れや費用について不安がある
- 治療方法やメリット・デメリットを確認したい
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どうして歯がボロボロになるのか
歯がボロボロになる理由は、患者様によってさまざまです。
歯科医院に通えなかった期間が長くなればなるほど、虫歯や歯周病は進行します。過去の治療がトラウマになっている方、妊娠・出産時のホルモンバランスの変化で口腔環境が悪化した方、セルフケアが苦手で放置してしまった方など、背景は多岐にわたります。
しかし、共通しているのは「歯科医院に定期的に通っていない」という点です。定期的に通院している方は、たとえ虫歯ができても早期に発見・治療できるため、ボロボロになることは考えにくいのです。
歯を失う主な原因
歯を失う原因として、歯周病が最も多く、次いで虫歯、そして歯の破折が続きます。これらはいずれも進行性の疾患であり、放置すれば確実に悪化します。
歯周病は「サイレントディジーズ(沈黙の病気)」とも呼ばれ、初期には自覚症状がほとんどありません。気づいたときには進行が進み、手がつけられない状態になっていることもあります。
虫歯も同様に進行性の感染症です。1本の歯が虫歯になれば、その菌が他の歯にも感染し、時間の経過とともに複数の歯が悪くなっていきます。
不正咬合も見逃せない要因です。悪い咬み合わせが原因で特定の歯に過度な力が加わり続けると、歯が割れたり欠けたりします。また、手入れが困難な歯並びは清掃不良を招き、虫歯や歯周病の進行を加速させます。

全顎治療とは何か
全顎治療(フルマウス治療)とは、痛みや困りごとがある部位だけに着目するのではなく、お口全体の健康を考慮して進めていく治療です。
一般的な歯科医院では、虫歯1本を治したらそれで終わり、ということも少なくありません。しかし、お口はすべての歯の本数がそろってはじめて正常な咬み合わせを機能します。歯が1本でも傾いたり欠けたり抜けたりすると、顎位はくるってしまいます。
当院では、虫歯の原因が咬み合わせにある場合、咬み合わせを改善しなければ虫歯の再発やほかの部位で問題が起こるリスクは残り続けるという考えのもと、常に問題解消を見据えた治療を行っています。
複数の診療科が連携する総合的なアプローチ
全顎治療は、虫歯や歯周病などの単体の疾患を治すだけでなく、お口全体の状態を踏まえて行います。当院には複数の診療科がありますが、すべての診療科が連携して、総合的な診療でお口の健康状態を改善していきます。
健康面や機能面に加えて、審美面も追求した診療を行うことができますので、健康状態がよくなるうえに口もとに自信が持てるようになります。

全顎治療のメリットとデメリット
メリット
全顎治療には、部分的な治療では得られない多くのメリットがあります。
自覚できていない問題点も発見できるため、トラブルを小さいうちに駆除できます。早期の対処によって悪化を防ぎ、治療費や治療期間を抑えることができます。
また、疾患のリスクが上がっている箇所を確認、指摘できるので、具体的な予防ができます。全顎治療にも手間や費用は掛かりますが、トータル的にはコスパ、タイパがよくなります。
デメリット
一方で、デメリットも存在します。
全顎治療は自由診療のため、保険の治療に比べると費用がかかります。また、複合的な治療サポートを行うため、治療期間が長くなります。
全顎治療を実施するには、歯科医療の経験と知識を豊富に持ち、複数の診療科の知見を統括できる歯科医師の存在が不可欠です。そのため、全顎治療を提供できる歯科医院の存在自体が貴重です。
全顎治療はこんな方におすすめです
全顎治療は、以下のような症状やお悩みをお持ちの方に特におすすめです。
- あごを動かすとき異音がしたり、痛みや違和感を覚えたりする
- 毎日歯磨きしているのに、虫歯や歯周病で歯がボロボロ
- 生まれたときから歯が弱いとあきらめている
- しばしば歯が折れたり、欠けたりする
- 歯と歯ぐきの境界部分がなぜか削れている
- 以前より食べ物を噛みにくい、咬み合わせが悪くなった気がする
- 部分的な治療ではなく、口全体の状態を良くしたいと思っている
- 詰め物・被せ物や入れ歯を作り直す回数が人より多い
- 違和感があるので改善したい詰め物・被せ物がある
- 冷たいものや熱いものを食べると歯がしみるので何とかしたい
- 歯の痛みが数か所あり、噛めない、食事をすることがつらい
- 最近歯が長くなった気がする
- 昔入れた詰め物・被せ物が変色しているので変えたい
「なぜこんなに歯がボロボロになるのか?」とご自身でも気が付いていない患者様が数多くいらっしゃいます。その原因が咬み合わせにあることも少なくありません。
全顎治療に関する不安を解消したい方へ
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当院の全顎治療の進め方
当院では、患者様とのコミュニケーションやカウンセリングをゆっくり丁寧に行い、精密な診査診断を行ったうえで、患者様にとって最良の治療をプランいたします。
治療のゴールを明確にし、お口全体に考慮された治療の道筋を立てることで、必要な処置をスピーディーに進めることができます。治療は準備が9割と言われています。その時だけの対処療法ではなく、患者様の健康な未来を見据えた根本療法を提供します。
痛みを最優先で除去
痛みを除去する処置はもちろん最優先で行います。しかし、原因を解消しなければまた痛みなどのトラブルは発生します。
虫歯があれば、悪い部分を削ったり被せたりする治療が必要です。ただし、その虫歯の原因が咬み合わせにある場合、咬み合わせを改善しなければ、虫歯の再発や、ほかの部位で問題が起こるリスクは残り続けます。
前歯の咬み合わせが奥歯を守る
前歯の役割は非常に重要で、犬歯誘導と呼ばれる前歯の咬み合わせが、奥歯を守る形を作ります。横に歯ぎしりをしても、奥歯が当たらないようにできています。これが正常な咬み合わせです。
しかし、前歯が不正咬合の状態だと、奥歯に負担がかかり、さまざまなトラブルにつながりやすくなります。

全顎治療にはある程度の期間が必要です
全顎治療にはある程度の期間がかかるので、患者様のモチベーション維持も重要です。
しかし、ぜひ当院と一緒にお口の状態を改善していきましょう。お口の健康を守りたい、天然の歯を大切にしたいという方の相談に当院も全力でお答えいたします。
長年のお口のトラブル・お悩みはお任せください。特に難しい治療や他院では治せないような症状を見ると、何とかしてあげたいという気持ちが高まります。当院では、数多くの難症例治療を行っております。患者様の根気もある程度必要ですが、一緒に頑張ってまいりましょう。
まとめ
歯がボロボロになってしまった方でも、全顎治療によって口腔機能を回復できる可能性があります。
全顎治療は、痛みや困りごとがある部位だけでなく、お口全体の健康を考慮して進める包括的な治療です。複数の診療科が連携し、根本的な原因を解消することで、再発を防ぎ、長期的な健康を実現します。
自由診療のため費用はかかりますが、早期発見・早期対処によって、トータル的にはコスパ、タイパがよくなります。
どれだけ悪い状態でも、怒ったり笑ったりすることはありません。まずは安心してご相談にお越しください。
全顎治療について詳しく知りたい方は、ぜひ当院にご相談ください。患者様にとって最良の治療プランをご提案いたします。
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著者情報

理事長
梶原 基弘 NORIHIRO KAJIWARA
- 出身地:福岡県
- 趣味:アメリカンフットボール、スノーボード
- よく手に取る本:歯科関連書籍
- 座右の銘:「人事を尽くして天命を待つ」
- 好きなアーティスト:マルーン5
- 経歴
- 九州歯科大学口腔インプラント科医員 外来診療チーム長
- 九州歯科大学口腔再建リハビリテーション学分野(口腔インプラント学)大学院歯学博士
- 関東医療法人 東京都、神奈川県にて院長に
- 資格・所属学会
- 日本口腔インプラント学会
- JSOI 日本口腔インプラント学会専門医
- 九州歯科大学歯学博士
投稿論文
- Soft tissue biological response to zirconia and metal implant abutments compared with natural tooth: microcirculation monitoring as a novel bioindicator. Kajiwara N, Masaki C, Mukaibo T, Kondo Y, Nakamoto T, Hosokawa R.Implant Dent. 2015 Feb;24(1):37-41.
- Comparison of plaque accumulation and soft-tissue blood flow with the use of full-arch implant-supported fixed prostheses with mucosal surfaces of different materials: a randomized clinical study. Kanao M, Nakamoto T, Kajiwara N, Kondo Y, Masaki C, Hosokawa R.Clin Oral Implants Res. 2013 Oct;24(10):1137-43.
- Two-dimensional real-time blood flow and temperature of soft tissue around maxillary anterior implants. Nakamoto T, Kanao M, Kondo Y, Kajiwara N, Masaki C, Takahashi T, Hosokawa R.Implant Dent. 2012 Dec;21(6):522-7.
