オールオン4の手術当日〜1週間の過ごし方:食事・痛み・腫れの目安と注意点

オールオン4の手術を控えている方にとって、術後の生活がどのようになるのか、不安を感じることは当然です。
「痛みはどれくらい続くのだろう」「食事は何を食べればいいのか」「腫れはいつまで続くのか」・・・こうした疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
手術当日から1週間は、回復のための最も重要な期間です。
この期間の過ごし方によって、その後の治療結果が大きく左右されることもあります。適切なケアと注意点を理解しておくことで、スムーズな回復を目指すことができます。
オールオン4手術当日の過ごし方と注意点
手術当日は、麻酔が切れた後から徐々に感覚が戻ってきます。

この時点で仮歯が装着されているため、見た目は大きく改善されていますが、手術部位には十分な配慮が必要です。
手術直後の身体の状態
麻酔が完全に切れるまでには数時間かかります。
この間は、唇や舌の感覚が鈍くなっているため、誤って口腔内を噛んでしまったり、やけどをしてしまう恐れがあります。麻酔が切れるまでは飲食を控えることが大切です。
手術部位からの出血は、ガーゼを軽く噛むことで止血します。強く噛みすぎると逆効果になることもあるため、適度な圧力を保つようにしましょう。
当日の食事について
麻酔が切れた後は、冷たくて柔らかい流動食から始めます。
ゼリーやプリン、ヨーグルトなど、噛まずに飲み込める食品が適しています。常温または冷ました状態で摂取することで、手術部位への刺激を最小限に抑えることができます。
スープやポタージュも良い選択肢ですが、必ず冷ましてから摂取してください。熱い飲食物は手術部位を傷つけるリスクがあります。
安静と冷却の重要性
手術当日は身体への負担を最小限に抑えるため、安静を保つことが重要です。
激しい運動は避け、入浴もシャワーのみにとどめましょう。これらの行動は血流を増加させ、出血のリスクを高める可能性があります。
腫れを抑えるために、手術部位を冷やすことも効果的です。ただし、氷を直接当てるのではなく、タオルで包んだ保冷剤を使用し、20分冷却して20分休憩するサイクルを繰り返します。
手術後2日目〜3日目:痛みと腫れのピーク期
手術後2日目から3日目にかけては、痛みと腫れが最も強くなる時期です。

この期間は、処方された痛み止めを適切に服用し、冷却を続けることが回復のカギとなります。
痛みの特徴と対処法
痛みのピークは手術後1日目から2日目頃に訪れます。
多くの場合、処方された鎮痛薬を適切に使用すればコントロール可能な程度の痛みです。特に夜間は痛みが強く出やすいため、就寝前に鎮痛薬を服用しておくと安心です。
痛みは体が治ろうとしている回復のサインでもあるため、過度に不安になる必要はありません。ただし、鎮痛薬を飲んでも効かないほど強い痛みが出る場合は、速やかに歯科医院へ連絡しましょう。
腫れの経過と管理方法
腫れは手術後3日目から4日目まで徐々に強くなっていきます。
鏡で見て「思ったより腫れている」と感じるのはこの時期ですが、自然な経過なので過度に心配する必要はありません。特に上顎に手術を行った場合や骨造成を併用した場合は、下顎の手術のみの場合よりも腫れが強く出る傾向があります。
腫れを抑えるためには、手術後48時間の冷却が効果的です。ただし、長時間の冷やしすぎは血流を妨げるため、適度な休憩を挟みながら行いましょう。
この時期の食事の工夫
2日目から3日目も引き続き、冷たくて柔らかい流動食が推奨されます。
ムースや水羊羹、冷ました茶碗蒸しなども選択肢に加えることができます。プロテインドリンクやスムージーは栄養補給にも適しています。
刺激物やアルコールは絶対に避けてください。これらは手術部位の治癒を妨げ、出血のリスクを高める可能性があります。
手術後4日目〜1週間:回復期の過ごし方
手術後4日目を過ぎると、腫れは徐々に引き始めます。

痛みも軽減し、日常生活に支障がない程度まで改善する方が多い時期です。ただし、完全に回復したわけではないため、引き続き注意が必要です。
食事内容の段階的な変化
手術後3日目以降は、食事内容の幅がかなり広がります。
「お箸で切れる」程度のやわらかさを目安に、徐々に通常の食事に近づけていきます。おかゆ、やわらかめの温野菜、白身魚の蒸し物、ふんわりとしたスクランブルエッグなどが適しています。
ただし、硬いものや粘着性の強いもの、繊維質が多く噛み切りにくいものは避けてください。せんべい、フランスパン、ナッツ類、餅、キャラメル、タコ、イカなどは仮歯を破損させるリスクがあります。
口腔ケアの開始
手術後7日目から10日目頃に抜糸が行われます。
抜糸まで歯磨きは控えめにし、手術部位を避けて優しく行います。うがいも強くせず、口の中を軽くすすぐ程度にとどめましょう。
抜糸後は、歯科医師や歯科衛生士の指導に従って、適切な口腔ケアを行います。清掃を怠ると感染リスクが高まるため、毎日の歯ブラシは非常に重要です。
生活習慣の見直し
喫煙は血流を阻害して治癒を遅らせるため、術後は禁煙が必須です。
インプラントが定着した後も禁煙が望ましいですが、少なくとも骨結合が進む6ヵ月までは禁煙しましょう。また、十分な睡眠と栄養バランスの取れた食事が回復を助けます。
夜更かしや強いストレスも免疫力低下の要因となるため、術後しばらくは規則正しい生活を心がけることが大切です。
術後の違和感と正常な回復の目安
手術後は、誰もが程度の差こそあれ違和感を感じる期間があります。

術後の違和感には、手術部位の腫れや痛み、インプラントの位置による不快感、仮歯装着による違和感など、いくつかの要因が関係しています。
違和感が続く期間
手術後2週間から3週間程度は違和感を感じるのが一般的です。
手術による組織へのダメージが主な原因となり、歯茎の腫れや顎の痛みといった症状が現れます。この期間は処方された痛み止めの服用と、冷却による腫れの抑制が重要です。
多くの方は2週間から3週間ほどで日常生活に支障のないレベルまで改善します。ただし、強い違和感が長期間続く場合や、痛みが増していく場合は、インプラントの位置や角度に問題がある可能性があります。
年齢による回復の違い
60代以上の方は、加齢による特有の違和感に注意が必要です。
加齢による代謝機能や自然治癒力の低下により、若い世代に比べて手術後の回復に時間がかかりやすい傾向があります。特に唾液の分泌量が減少している方が多く、術後の口腔乾燥を感じやすい点に注意が必要です。
また、加齢に伴う骨密度の低下により、インプラントと顎の骨の結合に時間がかかることがあります。ただし、これらの違和感は適切なケアと対策で十分に管理できます。
受診が必要な症状
1週間以上強い痛みが続く場合、または腫れとともに膿や発熱を伴う場合は、感染の可能性があるため速やかに歯科医院へ連絡しましょう。
鎮痛薬を飲んでも効かないほど強い痛みが出る場合、あるいは一度治まった痛みが再び強くなった場合も注意が必要です。早期受診によって、重症化を防ぐことができます。
インプラント定着までの長期的な注意点
手術後1週間を過ぎても、インプラントが完全に定着するまでには数ヶ月から半年ほどかかります。
この期間中は、インプラントと骨がしっかりと結合するまで、継続的な注意が必要です。
2ヶ月間避けるべき食品
仮歯は最終的な人工歯ほどの耐久性はありません。
硬いもの(せんべい、フランスパン、ナッツ類、パンの耳など)は、仮歯を破損・脱落させるリスクがあります。粘着性の強いもの(ガム、餅、キャラメル、グミなど)は、仮歯を引っ張って外してしまう原因になります。
繊維質が多く噛み切りにくいもの(タコ、イカ、エビ、繊維の多い赤身肉など)も避けた方が安心です。肉を食べたい場合は、ハンバーグのようにミンチ状に調理する、または圧力鍋で柔らかく煮込むなどの工夫を取り入れましょう。
定期検診の重要性
手術後1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月とチェックが行われます。
この定期検診では、インプラントの定着状況、かみ合わせの確認、口腔内の清掃状態などをチェックします。問題があれば早期に対処できるため、必ず受診するようにしましょう。
最終的な人工歯が装着された後も、定期メインテナンスを継続することで、長期的な成功率を高めることができます。
まとめ:安心して回復期を過ごすために
オールオン4の手術後1週間は、回復のための最も重要な期間です。
痛みや腫れのピークは手術後2日目から3日目頃に訪れますが、適切な痛み止めの服用と冷却によって管理できます。食事は段階的に柔らかいものから始め、徐々に通常食に近づけていきましょう。
手術後の違和感は2週間から3週間程度で落ち着くことが多いですが、強い痛みや腫れが長引く場合は早めに受診することが大切です。
シャングリラデンタル横浜歯科矯正歯科では、日本口腔インプラント学会認定のインプラント専門医が、初診からフォローアップまで一貫して対応いたします。オールオン4に関するご不安やご質問がございましたら、お気軽にご相談ください。
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著者情報
理事長 梶原 基弘NORIHIRO KAJIWARA
- 経歴
- 九州歯科大学口腔インプラント科医員 外来診療チーム長
- 九州歯科大学口腔再建リハビリテーション学分野(口腔インプラント学)大学院歯学博士
- 関東医療法人 東京都、神奈川県にて院長に
- 資格・所属学会
- 日本口腔インプラント学会
- JSOI 日本口腔インプラント学会専門医
- 九州歯科大学歯学博士
投稿論文
- Soft tissue biological response to zirconia and metal implant abutments compared with natural tooth: microcirculation monitoring as a novel bioindicator. Kajiwara N, Masaki C, Mukaibo T, Kondo Y, Nakamoto T, Hosokawa R.Implant Dent. 2015 Feb;24(1):37-41.
- Comparison of plaque accumulation and soft-tissue blood flow with the use of full-arch implant-supported fixed prostheses with mucosal surfaces of different materials: a randomized clinical study. Kanao M, Nakamoto T, Kajiwara N, Kondo Y, Masaki C, Hosokawa R.Clin Oral Implants Res. 2013 Oct;24(10):1137-43.
Two-dimensional real-time blood flow and temperature of soft tissue around maxillary anterior implants. Nakamoto T, Kanao M, Kondo Y, Kajiwara N, Masaki C, Takahashi T, Hosokawa R.Implant Dent. 2012 Dec;21(6):522-7.
