総入れ歯とオールオン4どちらが自分に合う?費用・安定感・ケアの違い

総入れ歯とオールオン4、どちらを選ぶべきか
歯を失った方にとって、「総入れ歯」と「オールオン4」のどちらを選ぶべきかは重要な決断です。
総入れ歯は保険適用で費用を抑えられる一方、安定感や噛む力に課題があります。対してオールオン4は、インプラント技術を応用した治療法で、自分の歯のような噛み心地を取り戻せる可能性があります。
この記事では、日本口腔インプラント学会認定インプラント専門医の視点から、両者の違いを詳しく解説します。費用、安定感、日常のケア方法まで、あなたに最適な選択をするための情報をお届けします。
総入れ歯の特徴とメリット・デメリット
総入れ歯の基本構造
総入れ歯は、歯を全て失った方に適用される治療法です。
「義歯床(ぎししょう)」と呼ばれる土台部分が口腔粘膜全体を覆い、唾液を介在させた陰圧によって吸着させる仕組みです。保険適用内で作製できるため、経済的な負担を抑えられることが最大の利点といえます。
総入れ歯のメリット
保険治療であれば比較的安い費用で作製できます。外科手術が不要なため、体への負担が少なく、どの歯科医院でも治療を受けられる点も安心です。
総入れ歯のデメリット
噛む力は天然歯の10〜30%程度に低下します。
粘膜全体を覆う構造のため、舌の動く範囲が狭くなり、滑舌が悪くなりやすい傾向があります。また、使用中に外れやすく、粘膜が擦れて痛みが生じることも少なくありません。上顎の軟口蓋を刺激すると嘔吐反射が起きる方もいらっしゃいます。
さらに、噛む刺激が顎の骨に伝わりにくいため、徐々に骨が痩せてしまう可能性があります。
オールオン4の革新的な治療法
オールオン4とは何か
オールオン4は、最少4本のインプラントで片顎全体の人工歯を支える治療法です。
前歯から奥歯まで一体となった人工歯を、顎の骨に埋入したインプラント体にしっかりと固定します。通常のインプラント治療では1本の歯に対して1本のインプラントが必要ですが、オールオン4は4本で全体を支えられるため、費用や体への負担を大幅に軽減できます。
オールオン4のメリット
顎の骨にインプラントがしっかり結合するため、自分の歯のように強く噛めます。
総入れ歯のように義歯床で歯茎全体を覆うことがないため、滑舌の悪さを感じることはありません。手術当日に仮歯を装着できるケースが多く、歯のない期間を大幅に短縮できる点も魅力です。
また、噛む刺激が顎の骨に伝わるため、骨の吸収を抑える効果が期待できます。
オールオン4のデメリット
健康保険適用外の自由診療となるため、費用負担が大きくなります。また、顎の骨に穴を開けてインプラントを埋入する外科手術が必要です。治療を行える歯科医院が限られるため、専門性の高い医療機関を選ぶ必要があります。
費用・安定感・ケアの違いを徹底比較
費用面での比較
保険適用の総入れ歯は比較的安価に作製できます。
一方、オールオン4は片顎で約300万円程度の費用がかかりますが、通常のインプラント治療で全ての歯を補う場合と比べると、約60万円程度費用を抑えられる可能性があります。医療費控除の対象となるため、手続きを行うことで負担を軽減できます。
安定感と噛み心地の比較
総入れ歯は粘膜に吸着させる構造のため、使用中に外れやすく、噛む力も弱くなります。
オールオン4は顎の骨にインプラントが結合しているため、天然歯に近い噛み心地を得られます。硬い食べ物やガム、キャラメルなども問題なく食べられるでしょう。
日常のケア方法の違い
総入れ歯は毎日取り外して洗浄する必要があります。
オールオン4は取り外し式ではないため、自分の歯と同じようにブラッシングやフロスでケアします。定期的なメンテナンスとして、3ヶ月ごとに歯科医院で噛み合わせやインプラントの結合チェック、クリーニングを受けることが重要です。
あなたに最適な治療法を選ぶために
オールオン4が向いている方
総入れ歯が合わない、噛むと粘膜が痛む、外れやすいといった悩みをお持ちの方に適しています。
また、しっかりと噛める歯を取り戻したい、見た目も美しく仕上げたいという希望がある方にもおすすめです。顎の骨が薄い方でも、骨のある部分を選んでインプラントを埋入できるため、治療できる可能性があります。
総入れ歯が向いている方
外科手術に抵抗がある方や、費用を抑えたい方には総入れ歯が適しています。
どの歯科医院でも治療を受けられるため、通院の利便性を重視する方にも向いているでしょう。
専門医への相談が重要
治療法の選択は、お口の状態や生活スタイル、ご予算によって異なります。
当院では、60分の無料カウンセリングとセカンドオピニオンを実施しています。最新機器を使用した精密な診査診断を行い、患者様一人ひとりに合った治療プランをご提案いたします。完全予約制・完全個室のプライベート空間で、周りの目を気にせずリラックスしてご相談いただけます。
歯を失った後の治療法でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。理事長自らが全ての治療に関わり、責任を持って一貫した治療を行います。あなたの理想とする口元を、私たちが一緒に実現いたします。
詳しくはシャングリラデンタル横浜歯科矯正歯科の公式サイトをご覧ください。

著者情報
理事長 梶原 基弘NORIHIRO KAJIWARA
- 経歴
- 九州歯科大学口腔インプラント科医員 外来診療チーム長
- 九州歯科大学口腔再建リハビリテーション学分野(口腔インプラント学)大学院歯学博士
- 関東医療法人 東京都、神奈川県にて院長に
- 資格・所属学会
- 日本口腔インプラント学会
- JSOI 日本口腔インプラント学会専門医
- 九州歯科大学歯学博士
投稿論文
- Soft tissue biological response to zirconia and metal implant abutments compared with natural tooth: microcirculation monitoring as a novel bioindicator. Kajiwara N, Masaki C, Mukaibo T, Kondo Y, Nakamoto T, Hosokawa R.Implant Dent. 2015 Feb;24(1):37-41.
- Comparison of plaque accumulation and soft-tissue blood flow with the use of full-arch implant-supported fixed prostheses with mucosal surfaces of different materials: a randomized clinical study. Kanao M, Nakamoto T, Kajiwara N, Kondo Y, Masaki C, Hosokawa R.Clin Oral Implants Res. 2013 Oct;24(10):1137-43.
Two-dimensional real-time blood flow and temperature of soft tissue around maxillary anterior implants. Nakamoto T, Kanao M, Kondo Y, Kajiwara N, Masaki C, Takahashi T, Hosokawa R.Implant Dent. 2012 Dec;21(6):522-7.
