インプラント再手術は可能?失敗後の再埋入までの流れと対処法

インプラント治療の失敗とは?再手術が必要になるケース
インプラント治療は高い成功率を誇る治療法ですが、残念ながら100%の成功を保証するものではありません。治療後に何らかの問題が生じ、再手術が必要になるケースもあります。
インプラント治療の失敗とは、具体的にどのような状態を指すのでしょうか。
インプラントが骨と十分に結合せず、ぐらつきが生じる場合や、インプラント周囲に炎症が起こり、骨の吸収が進行するケースが代表的です。また、被せ物が破損したり、インプラント本体が折れたりすることもあります。
失敗の原因としては、不適切な骨量、インプラント周囲炎、噛み合わせの不具合、全身疾患(糖尿病など)、喫煙習慣などが挙げられます。特に定期的なメンテナンスを怠ることで、インプラント周囲炎のリスクが高まることが知られています。
再手術が必要となるのは、主に以下のようなケースです。
- インプラントが骨に定着しなかった場合
- インプラント周囲炎が進行し、骨の吸収が著しい場合
- インプラント本体や上部構造(人工歯)に破損がある場合
- 手術操作の不具合により、神経や血管を傷つけてしまった場合
- アレルギー反応が生じた場合(非常にまれ)
インプラント再手術の可能性と流れ
インプラント治療に問題が生じた場合、多くのケースで再手術は可能です。

インプラントが骨に定着しなかった場合や、インプラント周囲炎などで歯茎に複雑なトラブルが起きた場合でも、適切な処置を行うことで再度インプラントを埋入できることがほとんどです。ただし、状態によっては骨を増やす処置が必要になることもあります。
インプラント再手術の一般的な流れは以下のようになります。
- 詳細な診断とカウンセリング
- 問題のあるインプラントの撤去
- 骨や歯茎の状態を改善するための処置(必要に応じて)
- 治癒期間(数週間〜数ヶ月)
- 新しいインプラントの埋入
- 骨結合期間(2〜6ヶ月)
- 上部構造(人工歯)の装着
再手術では、初回の治療で生じた問題点を解決するために、インプラントの種類やサイズの変更、埋入方法の工夫などが行われます。また、骨量が不足している場合は、骨移植や骨誘導再生法(GBR)などの処置が必要になることもあります。
どう思いますか?インプラント治療に不安を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、適切な診断と処置を行うことで、再手術でも高い成功率が期待できるのです。
インプラント再埋入の成功率と対処法
インプラントの再埋入は、初回の治療に比べて難易度が高くなる傾向があります。しかし、適切な対処を行うことで、再治療でも高い成功率を得ることが可能です。
再埋入の成功率は、患者さんの状態や失敗の原因によって異なりますが、一般的には初回治療よりも5〜10%ほど低くなると考えられています。それでも、適切な処置と術後ケアを行うことで、多くの場合90%前後の成功率が期待できます。
再埋入を成功させるためには、以下のような対処法が重要です。
失敗原因の特定と解決
再治療を行う前に、初回の治療が失敗した原因を明確にすることが非常に重要です。原因が特定できれば、それを解決するための適切な対策を講じることができます。
例えば、骨量不足が原因であれば骨移植を行い、インプラント周囲炎が原因であれば徹底的な除菌処置を行います。また、全身疾患がある場合は、内科医と連携して疾患のコントロールを行うことも大切です。
適切なインプラントシステムの選択
再埋入では、初回とは異なるインプラントシステムを選択することもあります。骨との結合性を高めるための表面処理が施されたインプラントや、骨量が少ない部位でも使用できる短いインプラントなど、患者さんの状態に最適なものを選びます。
インプラント治療は一度失敗しても、諦める必要はありません。適切な再治療を行うことで、快適な口腔環境を取り戻すことができるのです。
インプラント再手術のリスクと注意点
インプラントの再手術には、初回の治療と比べていくつかの特有のリスクや注意点があります。これらを理解し、適切に対応することが成功への鍵となります。

再手術の主なリスクとしては、骨量の減少、治癒能力の低下、周囲組織へのダメージなどが挙げられます。特に一度インプラントを撤去した部位は、骨が減少していることが多く、再埋入の難易度が上がります。
再手術を検討する際の注意点としては、以下のようなものがあります。
- 十分な治癒期間を設けること
- 骨量の評価を慎重に行うこと
- 必要に応じて骨再生療法を検討すること
- 全身状態の評価と改善
- 喫煙者は禁煙を徹底すること
- 術後のメンテナンスを怠らないこと
特に重要なのは、再手術後のメンテナンスです。定期的な検診とプロフェッショナルクリーニングを受けることで、インプラント周囲炎などのリスクを大幅に減らすことができます。
また、再手術を検討する際は、インプラント専門医による診断と治療計画の立案が欠かせません。経験豊富な専門医であれば、様々なケースに対応できる技術と知識を持っています。
インプラント治療の成功は、歯科医師の技術だけでなく、患者さん自身のケアも大きく影響します。日々の丁寧な歯磨きと定期的なメンテナンスを心がけましょう。
まとめ:インプラント再治療で快適な口腔環境を取り戻す
インプラント治療は高い成功率を誇る治療法ですが、様々な要因により失敗することもあります。しかし、一度失敗したからといって諦める必要はありません。適切な再治療を行うことで、快適な口腔環境を取り戻すことが可能です。
再治療の成功には、失敗原因の特定と解決、適切なインプラントシステムの選択、十分な治癒期間の確保、そして何よりも経験豊富な専門医による治療が重要です。また、患者さん自身による日々のケアと定期的なメンテナンスも欠かせません。
インプラント治療でお悩みの方は、まずは専門医に相談することをおすすめします。シャングリラデンタル横浜歯科矯正歯科では、インプラント専門医による精密な診断と治療を提供しています。セカンドオピニオンも受け付けておりますので、他院での治療にご不安がある方もお気軽にご相談ください。
快適な噛み心地と美しい笑顔を取り戻すお手伝いをいたします。詳しくはシャングリラデンタル横浜歯科矯正歯科のウェブサイトをご覧ください。

著者情報
理事長 梶原 基弘NORIHIRO KAJIWARA
- 経歴
- 九州歯科大学口腔インプラント科医員 外来診療チーム長
- 九州歯科大学口腔再建リハビリテーション学分野(口腔インプラント学)大学院歯学博士
- 関東医療法人 東京都、神奈川県にて院長に
- 資格・所属学会
- 日本口腔インプラント学会
- JSOI 日本口腔インプラント学会専門医
- 九州歯科大学歯学博士
投稿論文
- Soft tissue biological response to zirconia and metal implant abutments compared with natural tooth: microcirculation monitoring as a novel bioindicator. Kajiwara N, Masaki C, Mukaibo T, Kondo Y, Nakamoto T, Hosokawa R.Implant Dent. 2015 Feb;24(1):37-41.
- Comparison of plaque accumulation and soft-tissue blood flow with the use of full-arch implant-supported fixed prostheses with mucosal surfaces of different materials: a randomized clinical study. Kanao M, Nakamoto T, Kajiwara N, Kondo Y, Masaki C, Hosokawa R.Clin Oral Implants Res. 2013 Oct;24(10):1137-43.
Two-dimensional real-time blood flow and temperature of soft tissue around maxillary anterior implants. Nakamoto T, Kanao M, Kondo Y, Kajiwara N, Masaki C, Takahashi T, Hosokawa R.Implant Dent. 2012 Dec;21(6):522-7.
