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歯並びや噛み合わせの問題を改善するための歯科矯正。近年では様々な種類の矯正装置が登場し、患者さんの状態や希望に合わせて選べるようになりました。
矯正装置は見た目や使用感、治療期間、費用など多くの面で違いがあります。自分に合った装置を選ぶことで、より快適に効果的に治療を進めることができるのです。
この記事では、主な矯正装置の種類とそれぞれの特徴、そして自分に合った矯正装置の選び方について詳しく解説します。矯正治療を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
表側矯正は最も一般的な矯正方法で、歯の表面にブラケットと呼ばれる装置を接着し、そこにワイヤーを通して歯を動かします。
この方法は長い歴史があり、様々な歯並びの問題に対応できる信頼性の高い治療法です。複雑な症例にも対応でき、歯の動きを細かくコントロールできることが大きな特徴です。
メタルブラケットは金属製の矯正装置で、強度が高く、どんな症例にも対応できます。費用が比較的抑えられるのが特徴ですが、見た目が目立つというデメリットがあります。
治療費用の目安は、全体矯正で60万〜130万円程度です。治療期間は症例にもよりますが、一般的に1年半〜3年ほどかかります。
セラミックブラケットは白色や透明の素材でできており、メタルブラケットよりも目立ちにくいのが特徴です。審美性に優れていますが、メタルブラケットよりも費用が高くなります。
また、食べ物や飲み物の色素が付着しやすく、定期的なメンテナンスが必要です。治療費用は全体矯正で70万〜140万円程度、治療期間はメタルブラケットとほぼ同じです。
表側矯正は固定式のため、装置を外すことができません。そのため、食事や歯磨きに制限が生じることがあります。特に歯磨きは装置の周りを丁寧に行う必要があり、虫歯や歯周病のリスクを高めないよう注意が必要です。
裏側矯正は、歯の裏側(舌側)にブラケットとワイヤーを装着する矯正方法です。外からはほとんど見えないため、見た目を気にする方に人気があります。
特に仕事や人前に立つ機会が多い大人の方に選ばれることが多い矯正方法です。
裏側矯正の最大のメリットは、装置が外から見えないことです。人前で話したり笑ったりする際に、矯正装置を気にせずに済みます。また、表側矯正と同様に様々な症例に対応できる点も魅力です。
特に前歯の出っ歯の改善には効果的とされています。歯の表面ではなく裏側から力をかけるため、前歯を引っ込める動きに適しているのです。
一方で、裏側矯正にはいくつかのデメリットもあります。まず、費用が高額になりやすい点が挙げられます。全体矯正で100万〜170万円程度と、表側矯正よりも高くなります。
また、装置が舌に当たるため、慣れるまでは発音しづらさや違和感を感じることがあります。さらに、歯の裏側は狭いスペースに装置を取り付けるため、歯磨きがより難しくなります。
治療期間は表側矯正とほぼ同じか、やや長くなることがあります。技術的に難しい治療法のため、経験豊富な矯正歯科医を選ぶことが重要です。
マウスピース矯正は、透明なプラスチック製のマウスピース(アライナー)を使用する矯正方法です。近年、その審美性と着脱可能な特徴から人気が高まっています。
歯の動きに合わせて、定期的に新しいマウスピースに交換していくことで、少しずつ歯並びを改善していきます。
マウスピース矯正の最大の魅力は、透明で目立ちにくいことです。装置をつけていることがほとんど分からないため、人前での会話や笑顔に自信を持てます。
また、着脱が可能なため、食事や歯磨きの際に外すことができます。これにより、食べ物の制限がなく、口腔衛生も維持しやすいのです。さらに、金属アレルギーの方でも安心して使用できます。
痛みや不快感も比較的少ないとされており、装置による口内炎などのトラブルも起こりにくいでしょう。
一方で、マウスピース矯正にはいくつかの注意点もあります。まず、効果を得るためには1日20〜22時間の装着が必要です。自己管理が重要となるため、装着時間を守れない方には向いていません。
また、複雑な症例や大きな歯の移動が必要な場合は、対応できないことがあります。すべての歯並びの問題に対応できるわけではないのです。
費用は全体矯正で60万〜100万円程度、部分矯正で30万〜50万円程度が目安です。治療期間は症例によりますが、一般的に1年〜2年程度かかります。
マウスピース矯正を検討する際は、事前に歯科医師との相談を通じて、自分の症例に適しているかどうかを確認することが大切です。
ハーフリンガル矯正は、上あごの歯は裏側矯正、下あごの歯は表側矯正を行う方法です。上下で異なる矯正方法を組み合わせることで、それぞれのメリットを活かした治療が可能になります。
ハーフリンガル矯正の最大のメリットは、人前で目立ちやすい上の前歯の矯正装置が見えないことです。笑った時に見える上の歯に裏側矯正を使用することで、審美性を保ちながら矯正治療が可能になります。
また、完全な裏側矯正よりも費用を抑えられる点も魅力です。全体矯正で80万〜150万円程度と、完全な裏側矯正よりも安価になります。
治療期間は他の矯正方法と同様に、症例によって異なりますが、一般的に1年半〜3年程度です。
上記以外にも、様々な矯正方法があります。それぞれの特徴を簡単に紹介します。
コンビネーション矯正は、最初はワイヤー矯正を行い、治療計画の2/3を過ぎたあたりからマウスピース矯正に切り替える方法です。複雑な歯の移動はワイヤーで行い、後半の微調整はマウスピースで行うことで、それぞれのメリットを活かします。
外科矯正は、外科手術と歯科矯正を併用する方法です。あごの骨が原因で受け口や出っ歯を生じている場合に行われます。重度の不正咬合の改善に効果的ですが、手術を伴うため、より慎重な検討が必要です。
インプラント矯正は、矯正治療で使用する補助装置です。あごの骨に小さなネジを埋め込んで固定源として利用します。通常の矯正装置では難しい歯の移動が可能になりますが、小さな外科処置が必要です。
子供の矯正治療は、成長期のあごの発達を利用して歯並びや噛み合わせの問題を改善する治療です。大人の矯正とは異なり、あごの成長をコントロールすることで、より効果的な治療が可能になります。
小児矯正は、大きく分けて以下の3つの時期に分けられます。
0期治療は、乳歯列期(2〜5歳頃)に行われる治療です。指しゃぶりなどの悪習癖の改善や、あごの成長の誘導を目的としています。
1期治療は、混合歯列期(6〜12歳頃)に行われる治療です。永久歯が生えてくる前に、あごの骨格的な問題を改善することを目的としています。この時期の治療は、将来的な抜歯の回避や、より良い歯並びの土台作りに効果的です。
2期治療は、永久歯列期(12歳以降)に行われる治療です。すべての永久歯が生えそろった後に、最終的な歯並びの調整を行います。大人の矯正と同様の装置を使用することが多いです。
小児矯正では、子供の成長段階や症状に合わせて様々な装置が使用されます。
拡大床(かくだいしょう)は、上あごを広げるための取り外し可能な装置です。狭い上あごを広げ、歯が並ぶスペースを確保します。
急速拡大装置は、上あごの骨の縫合線を開き、短期間で上あごを広げる固定式の装置です。クロスバイト(交叉咬合)の改善に効果的です。
ムーシールドは、口腔周囲筋のトレーニングを目的とした装置です。口呼吸や舌の癖の改善に役立ちます。
ヘッドギアは、上あごの前方への成長を抑制するための装置です。出っ歯の改善に効果的ですが、外見上の理由から使用を嫌がる子供もいます。
小児矯正は早期に開始することで、将来的な複雑な矯正治療を回避できる可能性があります。お子さんの歯並びや噛み合わせが気になる場合は、早めに矯正歯科医に相談することをおすすめします。
矯正装置を選ぶ際には、様々な要素を考慮する必要があります。自分の歯並びの状態はもちろん、生活スタイルや予算、治療期間なども重要な判断材料となります。
以下の7つのポイントを参考に、自分に合った矯正装置を選びましょう。
1つ目は「歯並びの状態」です。歯並びの状態によって、適応できる矯正装置が異なります。複雑な症例や大きな歯の移動が必要な場合は、ワイヤー矯正の方が効果的なことが多いです。
2つ目は「見た目の重視度」です。人前に立つ機会が多い方や、見た目を重視する方は、裏側矯正やマウスピース矯正など、目立ちにくい装置が向いています。
3つ目は「生活スタイル」です。食事の制限を避けたい方や、頻繁に人前で話す機会がある方は、着脱可能なマウスピース矯正が適しているかもしれません。
4つ目は「メンテナンスの手間」です。丁寧な歯磨きが難しい方や、装置のメンテナンスに時間をかけられない方は、着脱可能なマウスピース矯正の方が管理しやすいでしょう。
5つ目は「予算」です。矯正装置によって費用が大きく異なります。予算に合わせて選ぶことも重要です。
6つ目は「治療期間」です。早く治療を終えたい場合は、効果的な歯の移動が可能なワイヤー矯正が適しているかもしれません。
7つ目は「痛みや違和感の許容度」です。痛みや違和感に敏感な方は、比較的痛みが少ないとされるマウスピース矯正が向いているかもしれません。
最終的には、矯正歯科医との詳細な相談を通じて、自分に最適な矯正装置を選ぶことが大切です。専門家の診断と助言を受けることで、より効果的で満足度の高い治療が可能になります。
特に日本矯正歯科学会の認定医や専門医が在籍している医院を選ぶことで、質の高い治療を受けられる可能性が高まります。認定医資格は、5年間以上の矯正歯科研修と学会の試験合格が必要なため、一定以上の知識と技術を持っていると判断できます。
また、複数の矯正歯科医院でカウンセリングを受けることも、自分に合った治療法を見つける上で有効です。それぞれの医院の治療方針や費用、医師との相性を比較することで、より納得のいく選択ができるでしょう。
矯正治療を始めたら、治療を成功させるために心がけるべきポイントがあります。これらを守ることで、より効果的で快適な治療が可能になります。
矯正治療では、定期的な通院が非常に重要です。医師の指示に従って、予約されたスケジュールを守りましょう。特にマウスピース矯正では、新しいマウスピースへの交換のタイミングが重要となります。
また、装置の使用方法や装着時間についても、医師の指示を守ることが大切です。マウスピース矯正の場合、1日20〜22時間の装着が必要とされています。指示通りに装着しないと、治療効果が得られなかったり、治療期間が延びたりする可能性があります。
矯正装置を装着していると、歯磨きがしづらくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。特に固定式の矯正装置では、装置の周りに食べ物が詰まりやすくなります。
毎食後の丁寧な歯磨きと、歯間ブラシやデンタルフロスを使用した清掃が重要です。また、定期的な歯科検診を受けることで、口腔内の健康を維持しましょう。
固定式の矯正装置を使用している場合、硬いものや粘着性の高い食べ物は避けた方が良いでしょう。これらの食べ物は、装置を破損させたり、歯の移動を妨げたりする可能性があります。
マウスピース矯正の場合は、食事の際に装置を外すため、食べ物の制限はありませんが、装置を外している時間が長くなりすぎないよう注意が必要です。
矯正治療が終了した後も、歯が元の位置に戻らないようにリテーナー(保定装置)の装着が必要です。リテーナーの装着期間や方法は医師の指示に従いましょう。
一般的に、最初の数ヶ月は一日中装着し、その後は就寝時のみの装着に移行することが多いです。リテーナーの装着を怠ると、せっかく整えた歯並びが元に戻ってしまう「後戻り」が起こる可能性があります。
歯科矯正装置には、表側矯正、裏側矯正、マウスピース矯正、ハーフリンガル矯正など様々な種類があり、それぞれに特徴やメリット・デメリットがあります。
自分に合った矯正装置を選ぶためには、歯並びの状態、見た目の重視度、生活スタイル、メンテナンスの手間、予算、治療期間、痛みや違和感の許容度などを考慮することが大切です。
最終的には、経験豊富な矯正歯科医との相談を通じて、自分に最適な矯正装置を選びましょう。特に日本矯正歯科学会の認定医や専門医が在籍している医院を選ぶことで、質の高い治療を受けられる可能性が高まります。
矯正治療を成功させるためには、定期的な通院と医師の指示の遵守、口腔衛生の維持、食事の注意点、治療後のリテーナー装着などに気をつけることが重要です。
横浜みなとみらいにある「シャングリラデンタル横浜歯科矯正歯科」では、患者さん一人ひとりに合わせたオーダーメイドの矯正治療を提供しています。完全予約制・完全個室のプライベート空間で、理事長自らが責任を持って治療を行います。
矯正治療に関するご相談や不安なことがありましたら、ぜひ一度無料カウンセリングにお越しください。あなたの理想の歯並びを実現するお手伝いをいたします。
詳細については、シャングリラデンタル横浜歯科矯正歯科の公式サイトをご覧いただくか、お電話でお問い合わせください。
Two-dimensional real-time blood flow and temperature of soft tissue around maxillary anterior implants. Nakamoto T, Kanao M, Kondo Y, Kajiwara N, Masaki C, Takahashi T, Hosokawa R.Implant Dent. 2012 Dec;21(6):522-7.